葛飾区が主催の、地元にある中小企業を集めた見本市でした。

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地方自治体がモノ造りをテーマにして開催するのは珍しいことです。

 葛飾区・商工会議所葛飾支部が主催する「町工場見本市」にでかけてきました。葛飾区は大田区、墨田区、足立区と並んで製造業の町工場が多い地区であり、地元の有力な中小製造業者を招いて商談会を開催していました。製造業者だけを集めた見本市は珍しいものでしょう。今回は第2回目であり、会場は水道橋の後楽園プリズムホールでした。昨年の会場は、有楽町の国際フォーラムでした。開催場所が都心であることは地方自治体の取り組みとしては珍しいものです。足立区、大田区、板橋区、江戸川区などの地方自治体もそれぞれ地元の中小企業を集めた見本市・商談会を開催しているのですが、それぞれ地元にある会館、ホールを利用しています。地元の活性化のために、同じ地域にある建物を優先しようということでしょう。しかし、都心からわざわざ、交通の便の悪い都の周辺の区にある会場にまで出掛けるような業者やバイヤーは少ないでしょう。足立区や板橋区にある公共施設を利用した見本市の会場にでかけるとなると、往復の時間がかかります。交通費を払ってまで出掛けようとする業者はまれでしょう。 
 その点からすると、葛飾区が主催するこの見本市では、開催場所が絶好に良いのです。東京駅や新宿駅などのターミナル駅からは20分もかけないで会場に到着することができるからです。丸の内、新宿にある大企業の購買課、技術課の社員であれば、空いた時間で見本市を廻ることができるのですから。地方自治体がこのような見本市を開催するのであれば、来場して欲しい発注元の社員やバイヤーが来場しやすい会場選択をすべきではないでしょうか。そういった点からすると、葛飾区の取り組みは優れています。
 会場は後楽園のプリズムホールで、一段目の写真にあるように後方には遊園地の設備が見えます。見本市会場で遊園地のそばで開催するのは珍しいでしょう。会場内の雰囲気は三段目、四段目の写真にあるように、ガラガラなのです。出店者が66社なのですが、会場が広すぎました。ブースとブースの間を広く設定してもこんな状況でした。また、来場者が少ないのも問題です。ここの場所で開催することを告知することに力を入れてなかったのでしょう。それなりの実力のある中小企業を集めたのですから、集客にもっと配慮すべきだったはずです。どうも、この会場の運営者はあまり慣れていないようで、コートを預かるクロークが無かったり、パンフレットを入れる紙袋の用意がなかったりして不手際でした。
 葛飾区の中小企業が製造した商品には、深海を探査する「江戸っ子1号」や川底を探査する「葛飾っ子1号」などが有名です。今回も出品されてましたが、出店者が前回とほぼ同じで変化がないのです。新しい中小企業も出店させて欲しいものです。
 この日、五段目の写真にあるように、東京理科大学が開発した一人乗りの移動車「オムニライド2」の試乗が行われてました。このような動くものは見本市の目玉になって目立つのですが、地道に開発している中小企業の展示もお願いしたいところです。
2016年2月24日