防災には工夫した商品とそうでない商品があるようです。

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色々な商品があるので面白いのですが、実用的であるかどうかは別でしょう。

 防災対策のための商品は色々と考えられているのですが、「これは面白い、実用的だ」と判断できるものと、「こんな商品は使い物にならない」と考えられるものに大きく分かれます。どの企業も売らんがためにアクセク考えるのでしょうが、極端に二極分化しているようです。
 一段目、二段目の写真は実用的で便利だと思われる商品です。道路の脇に建てて使われる案内板なのですが、災害時には表のパネルを下げると中から救助用品が現れる仕組みとなっています。日頃は使うことのない救助用品を収納しておき、いざとなったらすぐに取り出せるところが実用的です。
 三段目、四段目、五段目の写真の商品を説明するには少々ややこしいことになります。この商品は津波による被害を防止しようとするもので、実物は無く、模型が展示されてました。三段目の写真で外側で大きくカーブしているものは、実物を輪切りにしたもので、この位の大きさがあります、という説明のためです。実物の模型は四段目の写真にあるようにドーナツ形をした救命ボートで、その一部を上下に輪切りした大きさが三段目の写真にある円筒で示されています。内径は2メートル以上あり、人が歩けるような大きさとなっています。すると、四段目の写真にあるドーナツ形の大きさは6メートル以上の大きなもので、周囲には浮力用の浮きが連結してあります。この救命ボートの中央には穴が開いているので、常時は海岸近くに垂直に建てられた柱に挿入してあります。津波が到着する前に救命ボートに乗り込むと、救命ボートは柱によって上方に浮き上がり、乗り込んだ人達が助かる、ということになるのだそうです。五段目の写真は、救命ボートの内部の示す模型で、このように快適に救助されます、という説明でした。しかし、こんな巨大なドーナツ形をした物体を海岸付近に並べておくことができるのか疑問です。考えることは立派なのですが、このような模型まで制作されるのはたいしたものです。
 六段目の写真は、高知県から集団で防災用品を出品しているブースです。高知県は南海沖大地震が発生すると大津波が到来すると予想され、地元では津波対策のための商品を開発する企業が増えてきたようです。そのため、高知県では県費を使ってこのようなブースを借り上げて、防災商品を宣伝していました。高知県では防災用品がこれからの中小企業が目指す産業になってしまったのでしょうか。災害に向けた商品ではなく、日常で使われるような生活必需品なのどの商品を開発すべきではなかろうかと思います。こんな商品を開発し、販売するようでは、本来の中小企業振興とは全く逆のことになってしまっているようです。
2014年11月8日