すこし活況が出てきた環境展でした。

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業界は少しづつ回復してきたような気がします。

 産業廃棄物の処理をテーマとする「環境展」にでかけてきました。家庭や企業から排出される廃棄物は膨大な量となり、それを処理するためには専門の業者が活動していて、廃棄物処理業者のために専門の機械やシステムを販売する業者が成り立つのです。廃棄物処理の機械やリサイクルの機械は社会に必要不可欠のため、毎年このような見本市が成り立つのです。産業廃棄物処理法が成立してからは、この見本市は出展者、来場者は毎年増加していったのですが、2008年のリーマンショックの翌年から減少する傾向にありました。このため、2010年から「地球温暖化防止展」を併設することになったのですが、一時のような賑わいには戻っていないようです。産業廃棄物業者が淘汰されて、関心のある関係者の人数が減ったのか、業界そのもののマーケットが縮小されたのかは判りません。
 会場内を見ると来場者で賑わっていて、以前のようにガラガラの雰囲気ではなくなりました。廃棄物の処理は社会で必要とされているので、それなりの人数の来場者はいると考えられます。しかし、以前は「環境展」だけであり、産業廃棄物にテーマを絞っていたのですが、「地球温暖化防止展」が同時に開催されることになって主なテーマがぼやけてきたようです。「地球温暖化防止展」はエコ社会を目指すためのもので、消費や省資源に関する業界であり、廃棄される不用品を処分する業界とは似ているようで似ていないからです。
 今年の会場で目立ったのは除染関連の業者の出店です、除染といえば当然のように原子力発電所にからんだものになります。福島原発が震災にあい、付近に飛散した放射性物質を取り除く作業が行われています。その除染関連の装置や備品を製造している業者が多く見かけられました。三段目の写真は汚染物質(土砂、樹木など)を収納して保存するための専用の袋で、ニュースでご覧になった方も多いと思います。この袋は三重、四重になっていて、汚染物質を絶対に流失させない構造となっていまっす。1袋が1万円以上する高価なものであり、この袋だけで数十万袋が既に使用されていますので、膨大な販売額となっているはずです。四段目、五段目の写真は、地表の汚染物質を吸い上げて分離するための装置で、電気掃除機を大型にしたような構造となっていました。吸引口に特徴があり、高圧で水を噴射しながら回収し、汚染物質を地表から回収することができます。福島原発の事故により急遽開発されたのだそうです。
2014年6月16日