国立の博物館も世界一の製品を展示していました。

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大企業の中に、中小企業の世界一が展示されていました。

 見本市とは別なのですが、今回は東京都のお台場にある丁目26番5号「日本科学未来館」にでかけてきました。先日来日したオバマ大統領が見学して、ロボットのアスモとサッカーボールを蹴り合ったという博物館です。上野の科学技術館が昔からある技術や商品を展示するのに対して、この未来館は最先端の技術による製品(例えば、人工衛星、深海探査船など)を展示してあるのが特徴です。都心からだと少々足の便が悪いのですが、科学技術館と比べると建物が広々としているので人気があります。
 未来館では、期間限定で「世界一展」を開催していました。日本のモノ造りで世界一の商品を展示し、日本の製造業の実力を知らしめようという趣旨でしょう。会場内には学生や家族連れが来場しており、小学生から大学生までの若い人達が熱心に展示品を見ていました。世界一ということは世界でオンリーワンの商品が主体となります。すると、大企業による商品が有利となるので、出品している企業の多くは良く知られた有名企業が目立ちます。ソニー、東レ、パナソニック、ミズノ、ミキモトなどの超優良企業の製品が並んでいます。しかし、大企業による製品の間には知名度の低い中小企業の製品も並べられています。世界一の製品は大企業ばかりでなく、中小企業でも存在していることを告知したいのでしょう。しかし、大企業の製品と言っても、その多くは中小の下請けが製造した部品を組み合わせて完成しているので、大企業の世界一の商品は日本の中小企業によって支えられているのが現実でしょう。
 四段目の写真は締め付けた後で接待に緩まない、というナットで、東大阪のハードロック工業という会社が製造しています。五段目の写真はアクリルの板を接着した断面構造を示していて、水族館の水槽に使われています。水族館には、最近は大型で透明度の高い水槽が使われていますが、日プラという中小企業がほぼ独占しています。六段目の写真は世界で一番薄いシルクで制作されたウエディングドレスで、600グラムしかないのだそうです。福島県の齋栄織物という中小企業が織り上げ、桂由美がデザインしたそうです。これからも中小の製造業は頑張って、中国製品に負けないようにして欲しいものです。
2014年5月1日