食品工業は今年も盛況でした。






場内撮影は厳しくなってきていました。

 食品工場や弁当工場などで使用する機械を展示した「国際食品工業展」に出掛けてきました。街の料理店が使用するような厨房機器とは違い、食品を大量に加工・生産するための設備であるため、装置が大がかりになっています。4日間の間、毎日2万5千人近くの来場者があり、活気のある見本市です。食事は毎日欠かせないものであり、食品産業は生活に密着しているため、参入している企業数・従業員数が多いからでしょう。
 今年の出品の特徴は「ロボット」が目立つことでした。あちこちのブースでは多間接ロボットにより食品の仕分けや選別の実演がありました。単純作業をロボットに任せたいのか、人材不足をロボットに任せたいのかは知りませんが、食品業界にもロボットが多数使用されてきていることは確かです。三段目と四段目の写真は、複数種類の食品を一つづつ掴み上げて、一つの箱に取り込む動作をしているロボットです。袋入りのおでんの種を袋詰めする作業に実用化されているそうです。ロボットはファナックか日立製のものばかりで、出店者はロボットを動作させるアプリケーションを組み合わせて販売していました。
 会場内には撮影禁止の看板があちこちに立てられていて、場内放送でも撮影をしないで欲しいというアナウンスが流れていました。この種の見本市では、機械の撮影は禁止なのですが、今年は特にうるさいようでした。この見本市には東南アジアからの来場者が多く、自国で類似商品を製造することが多かったのです。このため、主催者としては撮影に敏感にならざるを得なかったのです。食品加工の技術は日本も外国も共通したものであり、東南アジアの国にある機械メーカーにとって日本の最新の技術情報は喉から手が出るほど欲しいものです。かっては、この会場内に展示した商品が東南アジアでコピーされて販売されたという事例が多かったようです。
2013年6月19日