将来の街づくりのようなのですが、良く分からない展示会でした。






理想を掲げているのですが、実態が伴っていません。

 日刊工業新聞社が主催で新エネルギー・産業技術総合開発機構(通称・NEDO)が共催する「スマートコミュニティJapan 」という展示会に出掛けてきました。「スマート」とは「賢い」という意味で、「コミュニティ」とは「街づくり・社会生活」という意味なのですが、この名称から何を意味するのか良く判らない不思議な展示会でした。
 どうも、昨年まで日刊工業新聞が主催していた電気自動車の充電設備をテーマにした「スマートグリッド展」に、NEDOが提案する次世代社会造りの思想を乗り入れた展示会のようでした。2012年にリオデジャネイロで開催された国際会議で、日本政府は「持続可能なエネルギー消費社会の育成」を宣言したため、その啓蒙のためにこの展示会を開催したような経過があるようです。持続可能なエネルギー消費社会とは、
 1、低炭素社会の実現。
 2、太陽光発電のような再生可能なエネルギー源。
 3、防災機能の強化。
 4、新しい社会システムを採用することで新産業を創出。
 というのがテーマのようです。テーマが漠然であるため、展示会では何を主体にしているのか全く理解できません。要するに、再生可能なエネルギーを利用した社会を育成し、炭酸ガスの発生を少なくすることで地球温暖化を防止し、住みやすい街を作りましょう、ということらしいのです。民主党が主張していたような、曖昧ボンヤリとした理想的な主張です。すると、出店者の方もどのような商品を展示していいのやら解釈が不明であり、来場者の方も何を目的に見学したらいいのか判らない、というお互いに理解不能な展示会となりました。
 二段目に写真は、これからの近代的な農業形態を可視化したもので、電力やエネルギーを消耗せずに農作物や畜産ができるシステムなんだそうです。三段目の写真は、エネルギーを浪費しない都市造りを提案しているものですが、思想を展示するだけで全く実態や実績がありません。まあ、役所の考えた将来の計画を啓蒙しているようなものでしょう。
 四段目の写真は、木材のペレットを利用したストーブで、ペレットを燃やしても炭酸ガスは樹木が吸収するので炭酸ガスを増加させないというものです。以前から、間伐材や端材の利用による暖房装置は提案されているのですが、費用のことから普及していないようです。
 五段目の写真は、三重大学のキャンパスを循環型の省エネルギーで構築しよう、というパネル発表です。しかし、これも助成金を狙ったものではないかと推測されます。とにかく、政府が国際会議で近未来の社会造りを提案したので、それにからむ事業があれこれと擦り寄ってきて、助成金、補助金を受け取ることができるように画策しているようです。会場内で展示されている商品、システムなどは全く統一がとれず、会場を一周してもテーマが理解できませんでした。
2013年6月19日