防災としては正統な技術の発表の場です。


防災には非常食や防災用品だけでは助かりません。

 パシフィコ横浜で開催された「防災対策技術展」にでかけてきました。東日本大震災の後では防災に関する見本市が盛んになっていますが、この見本市は「技術」に特化したものであり、歴史もあります。防災の技術に関する展示であることから、この手の見本市にありがちな非常食や防災キットのような小手先の防災用品の出店は無く、新商品を観察するには好都合のものです。他の防災展では、缶詰や毛布を売らんかな、という意気込みの問屋ばかりで面白くないからです。
 会場でみかけた優良な防災用品が二段目の写真です。これは震災でドアーの枠が歪んだときにドアーが開かなくなるのを防止するための工夫です。三段目の写真にあるのは、ドアーの開く面に張り付ける薄い板で、これで開かなくなったドアーを開けることができるのです。薄い板は滑りやすい材質の硬化プラスチック製で、断面が三角形のように形成してあります。その薄い板をドアーに張った状態が四段目の写真で示されていて、ドアー枠が歪むとこの三角形となった形状により、ドアー自体が外側に押し出されるのです。単純な構造ですが、良く研究してありました。
平成24年3月9日