地方文化は目新しいものでした。

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 今年は今まで出店したことのない新人が出店していて、しかも、地方からの出店者であることから見たことのないような商品がありました。一段目の写真は山形県からの出店者で、遠くから見ると花輪のように見えるのですが、これはタオルを巻いて造った造花のようなものです。巻いたタオルを花のように見せ、花輪の基板に開けた穴に差し込んであるのです。葬儀が終わったなら、会葬者は二段目の写真にあるようにタオルを抜き出して持ちかえる風習があるとのことでした。東北地方でのみ行われている風習なので、関東より西の地方にはないようです。会葬者が花輪から生花を抜き取っていく風習は関東、関西でもあるため、その変形でしょう。
 三段目の写真は納棺した遺体の上に被せるシートで、「茶布団」と命名してました。不織布に袋を縫い付け、袋に番茶の茶葉を封入したものです。遺体に被せることで消臭作用と茶の香りを出させることができるのだそうです。岡山県の一部では昔から納棺には消臭のために番茶を入れる風習があったそうで、それをヒントにして製作したのだそうです。茶葉は消臭作用があることは知られており、不思議な風習でもありません。この茶布団歯昨年一年間で一万枚を売り上げたそうで、すると昨年の死亡者数が百三十万人であるとすれば1%に近い使用率となっています。これはヒットするかもしれません。
 葬儀は全国でそれぞれ地域性のある風習が残っていて、そう簡単には変わるものではなさそうです。地方独特の文化と言えるもので、生活、信仰、風土により形成されたものでありこれからも尊重していきたいものです。全国統一のフランチャイズチェーンのようにどこも同じ商品、同じサービスとなってしまっては困ります。葬儀に地方の特異性が無くなることは、文化の死滅でしょう。
2011年7月2日