二年振りに開催されたフューネラルビジネスフェアです。

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まだコロナの影響は大きく、会場の盛り上がりはイマイチでした。

例年、6月には葬儀業者向けの見本市「フューネラルビジネスフェア」が開催されています。しかし、昨年はコロナウイルス拡散の影響で、中止することになりました。他の多くの見本市も中止や延期となったのでしかたないことでしょう。今年はこの見本市を再開する、との情報があり、早速でかけてきました。この見本市は極めてマイナーなのですが、ユニークな隙間商品が多く出品されるため、私の好きな見本市の一つです。
 昨年3月からコロナ感染を防ぐため、集会やコンサートの開催が制限されるようになりました。このため、東京ビッグサイト、幕張メッセなどの会場では見本市はほぼ全滅となっています。昨年9月までは、政府の方針に従って主催者(要するに、イベント会社)はおとなしくしていて、見本市を開催しませんでした。しかし、9月以降になるとパラパラと見本市を開催する主催者も現れてきました。未だコロナ禍が静まっていない社会なのに見本市の開催を強行するのは問題がありそうです。密閉された室内に出店者、来場者が集まるとコロナ汚染が発生することは目に見えているからです。しかし、見本市を開催する主催者にとっては、見本市を開催しなければ商売になりません。主催者にとって、見本市を開催しなければ倒産してしまい、どんな状況でも開催しなければならないのです。
 今回、フーネラルビジネスフェアに出掛けるにあたり、私も感染を覚悟して参加してきました。まず、会場に出掛けるまでの電車の問題があります。東急東横線に乗車したのですが、午前10時の段階でも結構な人数が乗車していました。ラッシュほどではありませんが、座席は全て埋まり、立っている乗客も結構いました。次に、見本市会場内での人員の密接です。全国から来場者が参加するのですから、もしかしたら感染者がいるのではないか、という疑念もありました。そんな危険を犯しても今回は見学してみることにしました。
 考えてみれば、私が最後に見学した見本市は昨年1月にさいたま市で開催された「綾の国ビジネスアリーナ」でした。このため、今回の見学は1年5か月振りのことになります。
 1段目の写真は会場入口の受付カウンターで、例年であれば来場者の行列ができるはずなのですが、こんな様子でした。来場者の方もコロナ汚染を心配して、行こうか行くまいか考えてしまったのでしょう。今年の出店者は107社ということですが、昨年より2割程減っています。主催者によれば、来場者は1日4千人ということですが、実数はもう少し少ないかと推測されました。
 2段目の写真は棺桶メーカーによる商品展示のブースです。一般の人にとっては縁起でもない商品ですが、葬儀屋にとっては必需品なのです。
 3段目の写真は仏衣を展示する出店者のブースです。4段目の写真は、新しいデザインの祭壇を提案している出店者で、極めてモダンな祭壇でした。現在、葬儀では昔からある宮型の祭壇を利用する喪主は少なくなっており、多くは花で祭壇を飾る傾向にあります。従って、昔ながらの木製の祭壇の需要は減っているのですが、このような祭壇を利用したい、という要望もまだ残っているようです。5段目の写真はアート型のフラワー祭壇のモデルを展示しているブースです。これだけの数の生花を使って祭壇を作ると、葬儀はウン百万円にナルヨウデス。6段目の写真は大阪の花屋のブースで、集客をするめにプロの講釈師に依頼し、会社の歴史を講談風に仕立てて説明していました。20分位の講釈なのですが、皆様静かに拝聴されてました。
 7段目の写真は会場内の風景ですが、こんな感じでした。ブースとブースの間が広いのは、出店者が少なかったので休憩所にしていました。来場者もこのような人数で、盛り上がらないものでした。これには葬儀業界の苦悩もあります。昨年初頭から始まったコロナ自粛は葬儀にも及んでいて、葬儀業界は大変な不況となっているからです。葬儀に参列した人達でコロナが感染するのを防ぐため、葬儀は家族葬のように参列者を絞って行われています。また、葬儀もせずに、病院から火葬場まで直行する直葬も増えていて、葬儀社の売上げ、利益が激減しているようです。そんな事情もあって、今年のフューネラルビジネスフェアでは来場者が少なくなっているのです。
2021年7月7日