これから航空機産業に進出したい中小企業が目立っていました。

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これから進出したい分野には自治体による支援がありました。

 「国際航空宇宙展」にはこれから航空機産業に進出してみたい、と考えている中小企業のブースが沢山出ていました。精密加工が得意な中小企業であっては、小型で高価格の航空機部品や機材の製造の受注は願ってもないことです。しかし、中小企業一社だけでの出店はは滅多に無いことです。このため、地方自治体がそれぞれ中小企業を取りまとめ、集団で出店していました。孫請け、曾孫請けでも航空機用の部品や機材の受注があれば、地方自治体にとっても大きな利益になるからです。
 一段目の写真は栃木県のブースで、二段目の写真の手前は群馬県、その奥は相模原市によるブースです。この他にも、埼玉県、大分県、京都市、愛知県などの自治体の支援によるブースがありました。国が航空機産業を支援するのですがら、自治体も負けておれないのです。
 三段目の写真は切削加工ができる中小企業の出店で、いかに精密な加工ができるか、をアッピールしてました。これだけ多くの自治体や中小企業が出店していても、実際に仕事を受注した、あるいは受注している中小企業は少ないのだそうです。それぞの中小企業は思惑や期待で出店しているようで、本当に受注できるかどうかは疑問だ、と述べていられました。
 四段目、五段目の写真はシュミレーションの機械を展示しているブースで、実際に試用していました。この他にも2、3社がシュミレーターを出品していましたが、商用飛行機の訓練をする本格的なものではなく、小型機の練習かゲームのために用いられるもののようでした。
 六段目、七段目の写真は島精機のブースで、自動カッティング機の展示をしてました。設計のデーターを投入すると、その形の通りにハニカムボードやクッションを切断できるものです。島精機は織機のメーカーで、この機械は洋服の布地の切断装置なのです。航空機の部品を加工するために、この機械を売り込んでいました。大がかりな設計変更をしなくとも、単に転用することで販路を拡大することができる、という事例でしょう。
 八段目の写真は、航空機の座席を洗浄するサービスを開始した企業のブースです。航空機の座席は洗浄することなく、汚れたら新品と交換しているようです。交換するのにかかる費用が極めて高額となっていました。そこで、この会社は座席をそのままにして、航空機内で洗浄するというサービスを開始したのです。一般には知られていない、意外な穴場のようなマーケットでした。
2016年10月17日