隙間のような商品が多い見本市でした。

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東京都よりも個性的な商品が目立っていました。


 ブースの回りに「鋏」とだけ表示された紙が垂れ下がってます。この会社は鋏は鋏であっても、ブリキ鋏を専業としていて、ブリキ屋を相手にして商売としているのです。一般のホームセンターで販売しているような安価なブリキ鋏と違い、一本一本鍛造して制作しています。このため、価格も高く、一丁2万円以上してました。また、作業内容により刃先の長さが違ったり、ブリキを特殊な形に曲げるために工夫されたものもあって、ブリキ鋏といっても種類が多数あるのでした。こんなに種類があると、ブリキ屋を開業する時には結構な数の鋏を揃えなければならず、軍資金がかかるものでしょう。ブリキ屋のような商売は見かけなくなったと思ったのですが、地方都市では未だ需要が多く、この会社のブリキ鋏も活用されているそうです。
 三段目の写真では、机の上になにやら鉄の固まりのような部品が展示されてました。この部品は四段目の写真にあるように、円筒形の丸棒の側面に固定治具を結合したもので、これで切削加工の部品を仮固定して切削や穴あけに使用するのだそうです。丸棒を前後で万力で挟み、特定の角度に止めることで固定治具に固定した被切削物を固定し、斜めに切削したり斜めの穴を開口できるのです。聞いてみれば単純な構造なのですが、今まで業界にはなかった商品なんだそうで、ネット販売で毎月注文が来るそうです。NCなどにより大量に製造する場合ではチャックを自動的に傾斜させて加工することができるのですが、大がかりです。この装置であれば極めて少量の加工で被切削物の角度を変えることができます。目の付けどころはいいのですが、価格が安すぎました。もっと高くしても売れるはずですが、社長が技術屋なので良心的な値段を付けたみたいです。
2011年1月30日