金属加工の基本の機械です。

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珍しい見本市ですが、これから隔年で開催されるそうです。
今まで開催されなかったのが不思議です。


 金属の加工には、圧力を加えて素材を変形させる鍛圧加工と、刃物で素材を切り取る切削加工の二種類があり、その目的のための装置では前者は鍛圧機械、後者は工作機械と区分けされています。旋盤、フライス盤などの工作機械についての見本市は比較的多く開催されるのですが、プレス機や鍛造機などの鍛圧機械の見本市の開催は聞いたことがありません。今回、日本で初めての鍛圧機械の見本市である「プレス・板金・フォーミング展」が開催されることになりました。私も今まで鍛圧機械の展示は見たことがないので、出掛けてきました。鍛圧機械を一口にまとめると、上下にガチャガチャとハンマーを落としたり、金属板を折り曲げたりするような動作をするもの、と考えればいいでしょうか。
 金属を塑性加工するのは産業の基本なのですが、今まで日本で鍛圧機械の展示が開催されたことのないのは不思議なことです。海外では米国、欧州で毎年開催されているようなのですが、機械加工が世界のトップである日本でなぜ開催されなかったのか理由が不明です。きっと、装置が大きいために、会場への搬入が困難であったからでしょうか。それとも、鍛圧機械を購入するような企業は限定されているので、セールスマンが出張営業に出掛ければ事足りたのかもしれません。まあ、理由はともかく、今回の見本市では私が初めて見るような機械ばかりでした。
 二段目、三段目の写真は、日本のアマノが出品しているブースで、薄肉金属板をプレスして自動的に穴空け、切断などを行う機械です。このような機械は滅多に見ることができないのか、動作の説明には多数の来場者が熱心に見学してました。四段目の写真はこの機械で成形された商品で、一枚の金属板からこのように加工されていました。家電製品や自動車などの内部に使われるものでしょう。
 五段目、六段目の写真は、ドイツの企業が出品した板金加工機であり、巨大なものでした。一枚の金属板を自由自在に成形することができるようです。
 七段目の写真は、昔からお馴染みのプレスによる金属打ち抜き機であり、トントントンと音を出しながら金属板から丸い部材を打ち抜いてました。このような単純なプレス機であってもコンピューター化が進められていて、打ち抜きの場所や打ち抜き回数などの設定では自動化となっていました。(当然のことかもしれませんが)それにしても、比較的目にすることのできない工場内の加工機械を全て観察できることは貴重かもしれません。
2009年11月7日