ベビー&シルバーフェアーに行ってきました。

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幼児用品と老人用品が並んだ不思議な見本市でした。
どちらかにテーマを絞って欲しいものですが。


 乳児用品と老人用品を出品する見本市『ベビー&シルバーショー』にでかけてきました。「ベビー」とは当然のように乳児・幼児を意味していて、育児のために必要な商品に関係する企業が出店します。「シルバー」とはお年寄りの意味であって、老人用の歩行補助用具に関する企業が出店します。幼児と老人の極端に年齢差のある人達を対象とした見本市なので不思議に思われるかもしれません。実際に、二段目の写真にあるように、壁を隔てて右側がベビーベッドや玩具を出品するブースがあり、左側には足腰の弱った老人が歩行の際に使用する補助車を出品するブースが並んでいます。いとも奇妙な光景なのですが、これはベビーカー、三輪車を製造する業界と補助車を製造する業界が殆ど同じであることが原因のようです。車輪を使って移動させるような機具は、昔から同じような業界で自然発生的に製造していたようです。この見本市もその名残のようです。
 しかし、会場内を見渡すと、三段目の写真にあるように、乳児をベビーカーに乗せて歩いているママさんはあちこちで見かけられましたが補助車を使った老人の姿は見かけませんでした。会場内でのバイヤーもどちらかと言えば乳児・幼児関係の業者が多いように思われます。乳児と老人という全く異なった対象者に向けた商品を一つの会場内に並べるのは無理があるのではないでしょうか。来年以降は、「ベビー用品ショー」と「シルバー用品ショー」のように区分けして開催すべきではないでしょうか。どちらの見本市も充実されることを期待しています。
 さて、会場内で気になることがありました。四段目、五段目の写真は国内のメーカーが出品しているブースですが、商品にはそれぞれキャラクターが印刷されています。どの商品にもどこかでみかけたキャラクターが必ず添付されています。商品の品質、機能よりもキャラクターが目立っています。商品に特徴がなく、他社との差別化を図るために流行っているキャラクターを印刷して販売増強しようという考え方でしょうか。以前から気になっていることですが、悲しいことです。社員に尋ねてみると、キャラクターを付けると販売に大きな影響があるため、無地では売り難い、との返答がありました。これは商品の中身で勝負するのではなく、借りてきたキャラクターで商品の売れ行き良くしようということでしょうか。努力したり工夫することもせず、単に他人のデザインに便乗して自社の商品の売り上げを伸ばそうとするのは困ったことです。キャラクターも永遠に流行るわけではなく、何時かは飽きられるときがきます。また、ライセンス料も結構高いはずです。これからは安易な商品を製造するのではなく、オリジナルの商品を開発して下さい。そうしないと、いつかは後進国からの輸入品に負けてしまいます。
 それに反して、六段目の写真はイタリアからの輸入品ですが、個性的なデザインで統一されています。この二輪車は合板を切り抜いて製造したもので、価格は高くともモダンな形をしています。七段目の写真はドイツからの輸入したベビーカーです。車体を座席が分離できるようになっていて、乳母車とベビーカーに共用でき、さらには分離して自動車のベビーシートにも転用できるものです。これらの商品はキャラクターなどは一切使用しておらず、企画力、商品力で勝負している商品なのです。これらの商品を使用して育った幼児は幼い時から優れたデザインを感覚的に記憶していて、成人してからはどのような商品が優れたものかを直観で判断できるでしょう。これからは国内のメーカーも独自の企画で商品化した製品を出品して欲しいものです。
2007年11月17日