ラブホテルではなく、レジャーホテルと呼んで下さい。

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奥の深い業界です。
今年は昨年よりも規模が大きくなりました。


昨年に続き、マイナーな見本市の『レジャーホテルフェア』に行ってきました。要するに、昔で言うと『連れ込み旅館』『ラブホテル』という系列ですが、現在は格調高く『レジャーホテル』と業界では呼んでいるようです。場合によっては『ファッションホテル』と呼ぶこともあるようです。昔のような後ろめたさや暗さを無くし、近代的な明るさを業界に求めているのではないでしょうか。来場者は当然のことながらホテルの経営者、マネージャー、従業員に限られます。しかし、ここはレジャーホテルの経営、運営についての見本市であることから、出店している企業は設備機器関係、リネン・用度品などの消耗品関係ばかりで、会場内は真面目な商談ばかりでした。
二段目の写真では『アルメックス(ALMEX)』という企業の出店ブースです。この見本市ではかなり広いスペースで出店しており、電気機器やIT関連の商品を出品していました。このアルメックスという企業の名称をご存じの方は相当の業界通でしょう。この会社は、レジャーホテルの内部にある電気設備や館内通信配線などの設備工事を専門に請け負っており、業界での施工のシェアーは80%ではないかと言われています。レジャーホテルの客室にはテレビ、カラオケ、電話、有線放送などの複数の電気設備が配備されています。これらの電気製品は東芝、日立、松下といった大手企業の製品ばかりですが、大企業は直接レジャーホテルに納品をしていません。必ずホテル専門の施工業者を介して間接的に納品されています。つまり、家電メーカーよりも工事会社のアルメックスの方が力が強いのです。
実を言うと、レジャーホテルの館内は情報と制御のための信号ラインが複雑に巡らせてあり、通信回線の固まりのようなものです。防犯装置、料金清算システム、電気錠、照明調光装置などが複数あり、それらを統括して制御しなければならず、設備工事は独特のノウハウが要求されます。このため、アルメックスのような専業工事会社が成立し、大手家電メーカーと謂えども参入できない分野となっています。アルメックスはこの業界での先駆者であり、永年の経験とノウハウの蓄積で二番手を引き離しており、一つのニッチ企業と言えるのではないでしょうか。
三段目、四段目の写真では、ホテル客室内に設置されるらしい道具のようです。どのような使い方をするのかは私は知りません。
2006年6月13日