大阪ビジネスEXPO、に行ってきました。

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大阪府下にある中小企業が東京に殴り込みをかけました。
地味な会場でしたが、地方からの出店で成果があったでしょう。


今回は、『大阪ビジネスEXPO』と銘うった変わった見本市にでかけてきました。『大阪』とタイトルがありますが、大阪で開催したのでは無く、東京ビッグサイトで開催したものです。ですから、大阪の中小零細企業が集まって東京に出張し、まとめて商談を行います、と言った意味になります。主催者は、大阪府下の東大阪市、堺市、守口門真市、北大阪などの商工会議所です。いずれの都市も町工場が多い地域であり、これらの中小企業の活性化のために東京に乗り込んできたのです。東大阪市を始めとする関西の都市では、金属加工やプラスチック成形の町工場が多い地域であり、それらの中小企業を束ねて東京で見本市を開き、東京の企業からの商談を進めようというものです。『大阪にはこんな技術を持っている中小企業があるんだぞ。仕事があれば受けて立つ。』と言った意気込みが感じられます。
 このような見本市は地方の中小企業にとっていいことではないでしょうか。東京という国際都市で見本市を開催すれば、関東圏の企業ばかりか全国、或いは世界の企業からその技術力と加工能力を認知され、営業範囲が広がるからです。地方にある中小企業では、地場にある見本市或いは商談会などで営業することはありますが、地方都市では交流できる人脈や企業に限りがあります。四国や山陰の地方都市で頑張って営業しても、地元の産業界の売り上げが少ないので、それ程の営業成績にはなりません。では、東京の見本市や商談会に出席して営業しようとしても、一社だけで参加するとなれば中小企業には大きな負担となって二の足を踏むことになります。全国からビジネスマンが集まる東京で商談すれば良い成果を得られることは判っていても、余剰資金の少ない中小企業には高値の花です。
 参加者がブース代に幾ら支払ったかは不明ですが、各商工会議所が援助しているようで参加し易い金額ではなかったでしょうか。今回のように地域の知り合いの中小企業が一緒に参加するとなれば、今まで東京で商談したことの無い企業であっても出店し易いのではないでしょうか。
 写真の二段目、三段目は出店者のブースですが、元々東大阪市、堺市にある中小企業では部品の加工や製造が得意であり、机に並べられている商品も素材や部品ばかりであり、一般には馴染みの薄いものでしょう。しかし、このような部品を必要とする東京のメーカーや商社にとっては、この商談の場は絶好の機会でした。あちこちのブースで熱心な質問と対応が見かけられました。
 四段目の写真は、加工を請け負う企業のブースです。自社で持っている工作機械などを並べ、製作できる部品や精度などをアッピールしていました。他の見本市に比べると地味なのですが、これはこれでいいのです。加工を依頼したい企業があり、加工だけを受注したい企業も存在しているからです。むしろ、このような商談会に数多く出掛けることで、下請けとしての知名度を上げればそれだけ仕事が舞い込むチャンスが増えるはずです。
 五段目の写真は、自社の加工技術でステンレス板でギターを製作したきた社長です。ギターの音は最悪ですが、こんな遊び心があってもいいのではないでしょうか。ステンレスの加工技術を持つ企業なのですが、自社の技術を客観的に表示するような商品が無いため、工場の技術を視覚で判別することができるようにわざわざギターを作ったのでしょう。なお、奥の方にあるのは、自社で製作したステンレスのシロホンです。
 六段目の写真は会場内でイベントを告知する人です。ヘルメットの上に液晶のモニターを固定し、イベントやブースの位置を表示していました。あまりスマートな宣伝方法とは言えませんが、中小企業らしい会場の雰囲気造りに役立っていたようです。
 こんな地方から東京にきて見本市を開催するのはいいことでしょう。出店者にとっては新しいチャンスが広がり、東京の企業にとっては近くの会場に足を運ぶだけで大阪の中小企業と商談ができるからです。地方公共団体や地方商工会議所は地元でイベントや商談会を開催するところが多いのですが、少し金をかけて東京で見本市を開催することで視野や営業範囲が格段に広がっていきます。
2006年6月10日