レジャーホテルという見本市

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ラブホテル、モーテルなどの経営者向けの隠れた見本市である。
決していかがわしいものではありません。


ラブホテル、モーテル、カーテルなどのアベック(この名称は年寄り臭いそうで、カップルと言うのが現代風だそうだ。)が何のために利用する施設を総称して「レジャーホテル」と呼んでいる。全国にあるレジャーホテルに関連した産業は2兆円になると言われ、隠れた巨大な産業なのである。関連する業界としては、ホテルの建築業者、風呂桶やベッドなどの設備業者、室内のテレビにAVなどを送信する映像配信業者、寝具の洗濯をおこなうリネン業者などがあり、複合型の巨大な産業である。都内の某所では、ホテルの関係者のための見本市が開催され、最新の設備、サービスを展示して商談が行われている。
見本市会場に来場するのは、当然のことながらホテルの経営者ばかりである。温泉旅館やビジネスホテルの経営者とは異質の人達であり、余裕のある人ばかりであった。夫婦で来場されている経営者も多く、家族経営であることが理解できる(従業員に運営を委託すると売上金のごまかしなどが発生するため、家族で運営しているホテルが殆どらしい)。経営者の奥様が身に付けているものを観察すると相当高価なものと思われた。なお、この種のホテルはいかがわしいように思われるが、経営されてみえる方達は真面目な人ばかりであり、決していかがわしい人達ではない。不倫などでホテルを利用する方が、実はいかがわしいのではなかろうか。
下の写真は、ご存じ「回転ベッド」である。その昔にラブホテルで流行ったベッドなのであるが、リバイバルで新しく登場していた。このベッドの製造メーカーは、上場企業のフランスベッド社である。一流企業がレジャーホテル向けの商品を開発している、と不思議に思われるかもしれない。ベッドメーカーからすれば、全国に一万店舗もあるレジャーホテルは巨大な市場なのである。ベッド以外にも、一流企業がレジャーホテルに向けた専門商品を開発、販売している例は珍しくない。松下電気では、防犯カメラやセキュリティー商品を販売しているし、東陶では、専用のバスユニットを開発しているのが実情である。この他にも、ダミー会社を通して一流企業の商品がレジャーホテルに供給されている。巨大なマーケットに向けて、大企業も中小企業もそれぞれ秘策を練って参入しているようだ。
2005年6月29日