老社長のボロ会社

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久しぶりに老社長の元会社にでかけてみた。
ここが私のニッチ企業に目覚めた原点である。


私にニッチ企業の運営について始めて教えてくれた、老社長の会社である。どこにでもありそうな吹けば飛ぶような安っぽい造りの建物である。外観から判断したら、この建物の中で高収益の商品を製造しているとはだれも気づかないであろう。
しかし、この会社はもう存在しない。跡継ぎがいなかったので5年前に会社を清算し、閉鎖している。零細会社の運営を解説してくれた老社長は、3年前に92歳で大往生した。老社長は巨大な利益を儲けることはなかったが、借金はしなかったので精神的に楽ではなかっただろうか。会社は小さくとも、親会社や銀行などに神経を使わずに気儘に運営してこられたのではなかろうか。人生を自分のペースで楽しく生きていけたので、それはそれで幸せではなかっただろうか。ご冥福を祈ります。
平成17年2月26日