防災についての意識が低調となってきたようです。

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災害に対する準備は必要なはずなのですが、全く盛り上がりません。

 久しぶりに横浜で開催された「災害対策技術展」に出掛けてきました。主に、地震に対応した商品やサービスを展示する見本市なのですが、今回は全く熱気がありません。東日本大震災があった次の年の同じ会場では、出店者が多く、活気がありました。来場者も多くて、狭い通路には地方公共団体、学校、企業の総務部など人達でごった返していました。しかし、今回、2、3年ぶりに出掛けると、出店者は少なく、来場者も減少していました。二段目の写真は、会場のほぼ中央の通路ですが、それほどの混み具合ではありません。以前は来場者の肩が触れ合うほど混んでいました。また、出店者が少ないため、通路の幅が広がってます。
 三段目の写真は、パネルによる防災などの啓蒙を展示していたコーナーです。このようなコーナーは広い面積を占めていて、出店者数が減少した会場内を埋めていました。相当の数の出店者が減ったのです。
 出店者、来場者の何れもが減少した原因は、東日本大震災から時間が経過していて、防災に対する意識が薄れてきたことにあります。「災害は忘れたころにやってくる」という有名な言葉がありますが、社会全体の熱気が冷めてきたからでしょう。しかし、それ以外の大きな問題があると思われます。それは、第一に防災用品、備蓄品がすでに購入され、新規に購入する必要が無くなったからです。防災用品、備蓄品は消費されるものではなく、一度購入すれば耐久年数、賞味期限が来るまでは再度購入されません。リピートのオーダーが無いのです。第二に、新商品が出品されず、会場内では目新しい商品が無く、再度来場しても新鮮味が無くなったことが挙げられます。東日本大震災の直後には、防災に関するあらゆる新商品が並んでましたが、どう見ても実用性の無い商品も見かけられました。非実用的な商品は、購入する気が無くても見ていて面白いものでした。それらの下らない商品が会場に出回らなくなると、残ったのは定番の似たような商品ばかりとなりました。それが来場者にとっては新鮮味が無くなった理由デショウ。
 四段目の写真は、防災のための防災食品を展示しているコーナーで、レトルト食品や乾パンなどの長期保存の食品が並べられ、試食させていました。不思議なことに、防災食品を製造している企業は中小企業ばかりで、大企業からは参入の様子がありません。大企業にとって防災食品はそれほど良いマーケットではない、と判断されたからでしょう。
2018年3月7日