面白い新商品もありましたが、反響がどの位あるかが問題でしょう。

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技術者が考えた商品は自惚れが強いのです。

 いたばし産業見本市には今年から出品された新製品が数多くありましたが、はたして市場の反響がどの程度あるか疑問の商品もありました。
 一段目の写真は、屋外に設置するAEDの収納箱です。屋内で使用する収納箱はどこでも見かけられますが、これは屋外に設置するため全防水で、気温の変化でAEDが変質するのを防止するため、暖房用のヒーターと冷房用のファンが内蔵されてます。しかし、何時に使用されるか判らないAEDのために、暖房と冷房のための電力を消費しなければならないのは疑問があります。この種の商品であれば、維持費、管理費がかからないことが要件になるのではないでしょうか。
 二段目、三段目の写真はゴミ袋を広げて開口を大きくするための金具です。コの字型になった金具をゴミ袋に入れてX字形に回転させるとゴミ袋が立体形になります。しかし、ゴミ袋を広げるだけのために1200円の金具を購入するか疑問です。また、ゴミ袋の開口には金具が位置し、ゴミを投入するのに邪魔となります。
 四段目、五段目の写真は、水を使わない灰皿です。吸殻を投入口に入れると、ゴムのベルトで吸殻を挟み込み、消火してくれるそうです。ベルトで酸素を遮断し、火を消すという原理です。これなら水を使わなくても済むのですが、機械要素が沢山あり構造が複雑です。もし、投入口から水を注入されたらどうなるでしょうか。内部の機械が水浸しとなり、故障の原因になるかもしれません。
 それぞれの新商品は良く出来ているのですが、技術者が案出してものであり、社会のニーズを考慮していないのではないかと思われます。売れる商品とするには、社会が必要とする機能や効果がなければなりません。
2017年11月10日