会場の告知や案内をもっと丁寧にしていただければ良かった。
今年の「産業交流展」では従来とは違った会場設営がありました。それは会場が広くなったことです。一段目の写真が会場を説明するパネルですが、中央の細長い部分が東5ホールと東6ホールです。今まではこの2ホール分で産業交流展を開催していたのですが、今年は東6ホールの右側にやや台形をした東7ホールと東8ホールが会場となっていました。この東7ホールと東8ホールは今年10月に竣工した新しいホールで、今まで駐車場となっていた敷地に建設されたものです。今までの東1から6ホールでは手狭になったため、新しく開設されたものです。ドイツのメッセやアメリカのラスベガスなどの見本市会場の面積に比べると、東京ビッグサイトは世界的にはまだ狭いのです。これからも増床される可能性があるでしょう。
今年の産業交流展では、この東7ホールと東8ホールも同時に会場として、商談を盛り上げようと企画したのです。また、新規に開設した2つのホールのお披露目、ということではないかとも考えられます。
東8ホールは「日本食ゾーン」として、全国各地の地元の名産品を販売すると同時に試食できる食堂となっていました。二段目の写真がゾーンの入口であり、三段目の写真は会場内の風景です。だだっ広いテーブルが並び、周囲に販売ブースが並んだだけの少々寂しい会場でした。
東7ホールは「全国ゾーン」に設定され、全国の優良中小企業262社が出店しており(東5と6ホールの1073社には含まれていない)、同時に「スポーツ産業見本市ゾーン」として33社が出店していました。出店者数は多いのですが、来場者は少なく、四段目の写真にあるように会場は活気がありません。来場者の少なさに、出店者の方は音を上げたのか、五段目の写真にあるように店じまいしてしまったブースも見かけられました。
これは来場者への案内が失敗したものと考えられます。東6ホールと東8ホールの間には道路があり、建物が違っています。このため、東6ホールを見終わった来場者は隣にある建物が東8ホールであり、ここでも見本市が開催されていることを見落としてしまい、そのまま帰ってしまうのです。東8ホールが10月に開設されたことを知っている来場者は少ないようで、例年のように2つのホールだけが産業交流展の会場であると錯覚した人が多かったのでは。今年は東8ホールでも見本市を開催している、という案内を大きく宣伝するか、東6ホールの出口で来場者を東8ホールに誘導すれば流れが変わっていたのでは、と思われます。
東8ホールの会場に出店している企業は、関東地区ではなく全国の遠方にある企業ばかりで、わざわざ東京まで出張して商談のブースを設営していました。来年からは来場者を上手く誘導し、東8ホールに来場者を増やすように工夫していただければと思います。
2016年11月24日