モノ造りなのですが、家内工業に近いものです。
東京下町の両国で開催された「スモールメイカーズショー」に出掛けてきました。海上は、何と大相撲が開催される国技館でした。国技館の入口には大相撲の入場券を販売するノボリが立てられていて、本当にここで見本市が開催されているのか不安になりました。しかし、二段目の写真にあるように、入口近くに本日の見本市の看板が立てられていて、これでやっと見本市が開催されていることが理解できました。しかし、入場する人達を見ると、ママチャリに乗った子供連れの家族が多く見かけられます。商談の場所ではなく、地元民向けのイベントのような雰囲気が漂ってきました。
場内に入ると、国技館にお馴染みの土俵のある位置にブースが設営され、ステージも設けられいました。この時には、来賓によるトークショーが行われていました。升席には靴を脱いだ入場者が座っていて、トークショーを観ていました。通常の見本市会場では椅子席ばかりであり、このようなカーペットで観覧できる見本市は珍しいものでしょう。地元の墨田区が後援しているため、五段目の写真にあるように区のユルキャラも登場していました。
さて、土俵の位置にあるブースを順番に見ていくと、この見本市が目的としてるテーマが何だかよく分からなくなりました。出店している各企業の商品が細かいものばかりで、全く統一性が取れていないのです。六段目の写真は墨田区にある企業が製造している鞄や小物などのブースであり、七段目の写真は生花を並べた花屋であり、八段目の写真は地元で製造しているニット製品の企業です。「スモールメイカーズ」とあることから、中小の製造業者を主体とした見本市、という意味なのですが、どのブースにある商品は細かすぎるのです。中小企業というより零細企業の製造した商品の見本市のような感じを受けました。零細企業による見本市なら、それはそれでいいのですが、全体に統一性が無いのです。「地元でこんなものを作っていますよ」という宣伝にはなるでしょうが、出店した各企業では商談にはつながらず、単なる遊びに終わってしまったのではないかと思われます。
一番の問題は、この見本市がどのように運営されているのかが分かりにくいのです。主催者は、一応「スモールメイカーズショーinすみだ 実行委員会」となっていて、地元の浜野製作所が主体となっています。後援は、墨田区、東京商工会議所墨田支部、墨田区商店連合会などが多数あるようでした。色々と聞いてみると、全国の中小企業が多い地域、墨田区、川口市、諏訪市、尼崎市、東大阪市、港区の金融機関が連携し、持ち回りで運営しているようでした。協賛する企業が多いので、内容が薄れてしまい、テーマがハッキリしなくなったようでした。中小零細企業によるモノ造りを目指すなら、主催者がシッカリした方針を立てて欲しいものです。
2013年8月24日