付加価値の差が利益の差になる例です。

2006baby5.jpg
2006baby6.jpg
同じ商品なのですが、デザイン、価格が違います。


 中小企業が同じような商品を製造するにあたり、工夫した商品とそうでない商品とには大きな差が出ることは当然である。一般的に付加価値と言われるもので、付加価値によって価格に差が生じ、利益にも差が生じるのである。「ベビー&シルバーショー」ではこの恰好の商品を見つけることができたので、どこが工夫であって付加価値であるかを検討してみて下さい。
 上段の写真は合板を曲げた幼児用椅子と机である。椅子は一脚が3800円であり、机は一個5000円の定価である。デザイン、機能とも優れていて商品に柔らかさが出ている。下段の写真は鉄パイプを曲げて溶接し、ビニールシートを固定した幼児用椅子である。定価は量販店で980円程度で販売されているらしい。昔からあるデザインであり、特に変わった工夫がなされている訳でもなく、キャラクターが印刷されているだけである。このようにシンプルな構造であって、使用目的がハッキリしている商品であるが、価格が4倍近くまで開いている。これはデザイン性や差別化によるものであり、その付加価値を認める人にとっては4倍の価格であっても購入するだけの魅力があるからである。これからの中小企業は、商品には他社にはない付加価値をつけ、その付加価値の差により高価格、高利益の体質にしていくべきではなかろうか。
 なお、両社の商品も共に中国製であった。
2006年9月25日