2009年07月31日
●極めて特殊なネジです。


工法によっては使わなければならないこともあるようです。
一段目の写真では、鉄骨に締めつけたボルトの頭が見えますが、このブースの会社ではボルトを販売していました。ただし、ボルトと言っても特殊なもので、鉄骨或いは鉄板の一方から挿入し、ボルトの頭を回転させると挿入した裏側の部分が膨らみ、鉄骨或いは鉄板を両側から締めつけることができるものです。考え方自体は昔からあるもので、元々は航空機のリベットで使用されてきたものです。それを鉄骨、橋梁関係のボルトに応用したもので、現在国内では一社だけ生産しているそうです。
このボルトの単価は、通常のボルトの十倍以上するので、それ程利用されるものではありません。しかし、箱のように組み立てられていて裏側に手が入らず、ナットを鉄骨の裏側に配置できないような作業現場ではこれしか使うことができないとのことでした。このため、既に建設されてしまった橋梁の補強工事などで利用されているとのことです。数量は多くないのですが、利用してくれる企業が必ずある商品でしょう。
2009年7月30日
●巨大な構築物の業界でも隙間はありました。


鉄構技術展での出品は、大型の機械ばかりなのですが、やはりニッチを狙った隙間商品を製造する会社も出店していました。この会社は、鉄骨を組み立てる際に使わなければならない特殊な道具だけを製造していました。二段目の写真は、鉄骨の高さ位置を調整するための治具で、ビルの鉄骨を組み立てていく作業の中で、左右の鉄骨の高さが違っている時に修正するためのものです。この他にも、鉄骨から飛び出した出っ張りをチェーンソーで切断する機械なども展示していました。それ程多く利用するのではないのですが、鉄骨の組み立てでは時々必要となる商品でした。驚くことには、この会社は製品を販売せず、全てレンタルにしていることです。使用頻度が低い商品なので、販売するよりもレンタルした方が良いという理由もありますが、一番の目的は利益率を高くさせるためでしょう。商品を販売してしまえば利益は一回しかありませんが、レンタルすることで毎月売り上げが見込めるからです。
大きな業界の中で、小さな作業だけを狙った商品であり、企業としては安定していると考えられました。
2009年7月30日
●硬くて巨大な商品の見本市です。




ビルの鉄骨は需要が多いのですが、加工機の展示会は少ないようです。
「鉄構技術展」に出掛けてきました。「鉄構」とは辞書にはない単語ですが、これは「鉄鋼」を素材とした「構築物」に関する加工メーカーの見本市という意味のようです。要するに、鉄鋼を素材とした建築に関連し、その鉄鋼素材を加工したり、組み立てたりする技術に関する業界の見本市なのです。このため、来場者は鉄骨を使ってビルやマンションを建てる建築業界の人や、橋梁を建設するゼネコンの業界の人です。この見本市は7年振りに開催されたとのことで、私も始めての入場となりました。
鉄骨や橋梁部材を加工、組み立てる機械が主な出品なので、会場内には巨大な機械が展示されてました。二段目の写真は鉄骨の表面を研磨する装置で、三段目の写真は鉄骨の端を特定の形に自動的に加工する装置で、四段目の写真は鉄骨の表面を研磨する装置です。しかし、これらの装置は見本市用に小さく設計した展示品であり、実際の装置はこの大きさの数倍以上の長さになるそうです。また、鉄骨、鉄板などを移動させるための空間も必要となり、工場内での設置では相当に広い面積が必要となるものばかりでした。これらの機械以外にも、鉄板を自動的に切断する装置などがあり、会場内は巨大な機械の展示場となっていました。
2009年7月30日
2009年07月28日
●回転寿司や居酒屋ではおなじみかもしれません。



スーパーなどで売られているマグロの生産者です。
ショーケースにミナミマグロを展示しているのは、オーストラリアから出店したマグロの畜養会社です。マグロの畜養は、オーストラリアと地中海が主な地域であり、この会社も日本に出荷しています。それで、今回は日本で宣伝のために本物のミナミマグロを持参して来たのです。
二段目の写真で左側に立っているのが、この畜養会社の社長なんだそうで、日本への輸出でだいぶ儲けたようです。現地で生け簀を保有する権利を持っていたので、この業界に参入したとのこと。
三段目の写真は、このブースで試食させているマグロの刺し身です。良く見ると、マグロのぶつ切りが大きいのです。他のブースでは申し訳程度に小さな切り身なのですが、ここでは居酒屋で出すような大きなものです。来場者が殺到して試食していました。日頃お世話になっている日本のお客さんに向けて、大盤振る舞いといったところです。この程度の分量を試食させても、商談成立すればさらに輸出が期待できる、と社長は考えたのかもしれません。
2009年7月28日
●海老は山で採れるものです。


今までの概念を覆えすような発想です。
このブースでは、海老を串焼きにして試食させてました。しかし、良く見ると何だか編でした。二段目の写真で、パネルに貼ってあるポスターを見ると「妙高市」となっています。つまり、海の無い新潟県の山の中の妙高市から出店しているのです。この海老は、妙高市にある養殖場で生育された海老なのです。海老は、海水でも真水でも生育できる特殊な品種であり、その稚魚を、妙高市にある巨大なプールで成長させているのでした。こうなる、海老も山の中で養殖できる時代となり、今までの概念がひっくり返ってしまうようです。なお、この海老は実証実験が完了し、これから出荷される予定とのことでした。
2009年7月28日
●冷凍庫、冷蔵庫は冷凍食品に必需品です。


特殊な冷蔵庫もあります。
シーフードショーでは、冷蔵庫、冷凍庫などのメーカーが多数出店していました。現在の海産物の多くは冷凍で流通していて、生魚はむしろ少数なのです。それで、魚屋、料理店では冷蔵庫、冷凍庫が必需品となってきています。
単なる冷蔵庫、冷凍庫の出品は珍しくはないのですが、それらの中で変わった装置を出品しているブースがありました。一段目の写真は、冷風により魚介類を乾燥させ、干物に加工する装置です。生肉を入れればハムに加工でき、野菜を入れれば乾燥野菜に加工できるそうです。自然風により乾燥させる器具は良く見かけますが、冷蔵庫からの冷風で乾燥させる機械は珍しいようです。
二段目の写真は、解凍冷蔵庫です。マイナス30度位に凍結した魚介類を冷蔵庫に入れると、徐々に温度を上げていき、解凍しながら最後はプラス1度位の温度に維持させることができるものです。冷凍食材を入れて、解凍させながら保存に必要な温度で解凍した食品を保存できる機能があります。料理店などでは前日夜に冷凍食材を入れておき、数時間後には料理に使える温度にまで戻すことができ、かつ、冷蔵させることになります。一般家庭では使うことはないのですが、料理店では時間を有効に使うことができるようです。
2009年7月28日
●マグロは完全養殖の時代となりました。



今までは不可能と言われてましたが。
クロマグロの本格的な養殖が始まりました。
マグロは世界的に減少していて、これからは養殖しなければならなくなってきました。このブースでは、最先端の技術でクロマグロを稚魚から成魚まで養殖していることを説明していました。今まではクロマグロの養殖は不可能とされていたのですが、この企業はそれを解決していると力説していました(クロマグロの畜養は従来から行われていた)。
ここでは、孵化してから数日後のクロマグロの稚魚を展示してました。私も始めて見るものですが、極めて小さなものです。三段目の写真で、ビーカーの底にある2、3ミリのゴマ粒のようなものがそれです。
2009年7月28日
●魚介類はすでに国際化が進んでいます。



日本には全世界から魚介類が入ってきてます。
寿司の世界も外人に変わるかもしれません。
会場内には海外からの出店者も目立ちます。一段目の写真では、手前がタイ国からの出店であり、奥は台湾からの出店です。タイ国は魚、海老の加工ではトップの国であり、冷凍食材を展示してました。台湾はマグロや鰻の輸出でお馴染みとなっています。
二段目の写真は、台湾のマグロ業者が寿司の試食を提供していました。ここで寿司を握っているのは台湾人で、台湾の寿司職人のコンテストで一位になったそうです(2005年)。シャリの握り方も上手いもので、こうなると日本の寿司も敗けそうです。なお、この職人は寿司ロボットを使わず、シャリをそのまま握っていました。
2009年7月28日
●お魚の見本市です。







魚と魚介類加工品が専門なのです。
ここにも不況の影響がありました。
魚類や魚関係の見本市である「シーフードショー」に出掛けてきました。当然のように、海産物である魚類や貝類などを専門に扱う業者の見本市なのですが、入口の看板の左右にある国旗を注意して下さい。海外の国旗が並んでいて、海産物が日本国内のものだけではなく、国際的な商品となっています。日本は海外から海産物を輸入している国なのです。
会場内には当然のように、業者が販売する魚類や加工品が並んでいて、どのブースも試食ができます。5段目の写真はカマボコ業者のブースですが、はんぺんなどの食材が食べ放題となってました。私も試食ばかりしていたので、試食で満腹となって昼食は不要となりました。こんな見本市は大好きです。
6段目の写真は会場のバックヤードです。食べ物を扱うことから、衛生には極度に注意を払っているようで、このような台所が仮設されてました。
7段目の写真は会場内に設けられた休息のためのスペースです。会場の端から端までこのような広大な休憩所が開設されいましたが、少し問題があるようです。これだけのスペースに出店する企業が無く、応急措置で空いたスペースを休息所にしたようです。これは主催者の問題ではなく、不況の余波ではないかと思います。すなわち、主催者としては昨年の今頃、ビッグサイトにホールの借り出しを予約していて、それから出店者を募集したのです。その後になって昨年の9月にリーマン・ブラザースが破綻し、不況となってしまったのでした。この不況の余波で、出店者がキャンセルをしたためこのように空きスペースが出来たのではないかと推測されます。主催者が悪いのではなく、運が悪かったのでしょう。来年は会場が満杯となることを期待しています。
2009年7月28日
2009年07月26日
●私事で恐縮ですが。




永井荷風展で私の写真が展示されています。
この「ニッチでリッチ」とは全く無関係なのですが、浅草にある「テプコ浅草館」で私に関連した展示があります。「テプコ浅草館」は、東京電力の広報のための施設であり、電力関係の常設展示場です。この一階で「永井荷風生誕130年、没後50年企画、時おラマで訪ねる荷風の世界展」が開催されてます。ここで展示された写真の中に、東京映画の「墨東綺譚」の撮影風景があります。この写真は、撮影所に組まれたセットの中で、出演者や裏方などが一同に集まって記念撮影したものです。
或る関係者から譲ってもらったもので、今回初めての公開となります。私が提供したことがパネルに表示されてます。多分、雑誌などにも掲載されたことのない珍しいシーンです。お近くまで出られたなら見学してみて下さい。
場所 東京都台東区2丁目27番7号 テプコ浅草館
日時 平成21年9月13日まで
2008年12月2日
2009年07月21日
●目のつけどころがいいでしょう。


アナログとデジタルをつなぐ商売です。
従来の日本の木造住宅では、寿命は30年と言われてきました。造っては壊し、造っては壊しの歴史だったのでしょう。こんなことでは環境問題に悪く、不経済なことであるため、国土交通省では「百年住宅構想」を打ち出しました。優良な中古住宅を増やし、中古住宅の流通を盛んにすることで省エネ、省資源を図ろうとするものです。欧米では昔から行っていることで、今ころになって政策を変えるのは遅すぎるかもしれません。今までの政府の方針は建て替えにより建築業界を活性化させることだったのでした。高度成長期には建て替え需要が大きかったのですが、こんなご時世では中古の住宅を大切に使い、長持ちさせるのが常識となってきたのです。
ただ、中古住宅を流通させるといっても、建築、修繕の経過が判らないような中古住宅を購入するには二の足を踏みます。そのため「長期優良住宅制度」を開始し、建築図面、修繕経過などの住宅履歴を適法に記録し、その履歴によって中古住宅の価値を判断させようとすることになりました。
さて、見本市の会場の中には一段目の写真のように、赤い箱を並べたブースがありました。何だか業務がよく分からないので、説明員に聞いたところ、この会社が住宅履歴を保存する代行をするのだそうです。図面、施工手順などの住宅履歴に関する資料全てをこの赤い箱に入れ、この会社に送るとスキャナーで資料を読み取ってデジタルデーター化して保存してくれるのだそうです。紙などでの資料保存では場所をとり、検索するのが大変です。そこで、この会社は紙資料からデジタルデーターに変換し、インターネット上で検索できるように加工してくれるのだそうです。
中古住宅の流通に必要な住宅履歴を個人や工務店が保存するのは大変なことです。もしかしたら紛失や焼失するかもしれません。その不便さをこの会社が解消してくれるのだそうです。政府の法律改正をうまく利用した新ビジネスだな、と感心していました。法律が変わるとその度に新しいビジネスが生まれていくようです。
ただ、問題なのは、この会社が保存したデジタルデーターが何時まで保存できるか、です。百年後もデーターが記録されて残っているか、或いは、ソフトウエアの変化により百年後にそのデーターを読み取ることができるか、などです。コンピューターの世界の進歩、変化は激しいので、長期のデジタル保存がどこまで可能なのかは未知数です。将来の安全を考えたら、デジタル化すると共に元の紙資料も保存するべきではないでしょうか。
2009年7月21日
●住宅には関連する産業が多いものです。




住宅というのは業界が広いのです。
色々な会社が出ていました。
木造住宅のリフォームに関する業界ですので、ハウスメーカーなどによる住宅展示場とは違った小物を展示するブースも多く見かけられました。小さな工務店を来場者とする見本市の特色かもしれません。
一段目と二段目の写真は、住宅模型を受注する会社のブースです。どちらも今回は初めての出店なんだそうで、それぞれ四国、東北からの出店されてました。地元で一応販売の成果が出たので、東京で営業活動を開始するのだそうです。一つの会社は、工務店が住宅やビルの受注の際に営業ツールとして利用してもらうために受注生産をしているそうです。他の会社では、既に出来上がった住宅や取り壊された住宅の思い出のために受注生産するのが主な目的のことでした。以前、私も住宅模型の製造会社を取材したことがありましたが、このような分野にも新規参入の企業が増えてきたようです。
三段目の写真は、リフォームの際に使用する瓦を販売するブースです。この瓦は、何とFRPで出来ています。外観からするとプラスチックには見えない色合いなのですが、手に取ってみると極めて軽いのです。従来の重い瓦の代わりに使うと屋根が軽くなるのだそうです。チタンやアルミの瓦は見たことがあるのですが、プラスチックの瓦まで出現するのには驚かされました。
四段目の写真は、1千万円で住宅を建設します、という会社のブースです。35坪までの住宅であれば、1千万円ポッキリで施工を請け負うことができる、とのことです。什器、カーテンなども含んでいて、竣工後に入居者が購入しなければならないのはクーラーだけ、というのがうたい文句でした。昨今は「年収三百万円」という世帯が増えてききています。低所得者であっても、生活するには住宅は必要不可欠です。これからは、簡素であっても低所得者が購入できる住宅もマーケットに入れなければならなくなってきているようです。
2009年7月21日
●アナログ的な商品も目立ちます。




リフォームに関連する商売でしょうか。
アナログ的なところがニッチです。
木造住宅のリフォームであることから、会場内には産業としては細かな商品も出店されてました。一段目と二段目の写真は、箸を自作する実演をしているブースです。住宅のリフォームの見本市に箸の会社が出店する理由は良く判らないのですが、不要となった素材(例えば、折れたバット)から記念の箸を製作するのですからリフォームということが共通しているのかもしれません。しかし、建材会社や屋根会社のブースが並んでいるところに箸の会社のブースがあるので、少し場違いな感じもしないでもありません。この箸の会社は全国でも箸の有数の産地である小浜市から来てました。
三段目と四段目の写真は手作業でパース図を作成する方法を通信教育するブースです。パース図や立体図は、現在ではパソコンで作成するのが主流となっていて、手作業で作図するのは古いかと思われます。しかし、一枚物のパース図や簡単なパース図では、手作業の方が早く作成でき、直観で作図できるので便利です、と説明していました。時代とは逆行するアナログ的ですが、このような作業を必要とする世界も残っているようです。もしかすると、このような技法は隙間産業になるかもしれません。
2009年7月21日
●大工さんなどが集まる見本市です。




個人営業の工務店が多く来場し、面白い商品がありました。
住宅のリフォームを行う業界の「リフォーム産業フェア」に出掛けてきました。この見本市は、住宅の修理、保守を行う工務店や工法技術を紹介する会社が出店していて、新技術を学びたい職人や工務店が来場するものです。新築の住宅を請け負うための見本市ではないため、出店している企業はどちらかと言えば規模の小さなところが多いのが特色です。プレハブ建築や注文建築を受けつけるような大きな建築会社などは出店していません。最近では組織的にリフォームを請け負う大企業も出てきましたが、小さな修繕や細かなリフォームでは町の小さな工務店が得意とする分野なためでしょう。まあ、出店者も来場者も個人経営の小さな工務店や会社であるという見本市は珍しいものではないでしょうか。
最近のリフォームでの特色は、耐震のための施工が増えていることでしょう。このため、この見本市でも耐震工法が多数展示されてました。二段目、三段目の写真は、既に建築されている木造住宅の周囲に補強用の鉄骨を建て、その鉄骨で住宅を保護する工法が模型で示されてました。耐震設計がされていない木造住宅を建て直しせずに補強しようとするものです。補修費は意外にも安いものでした。四段目の写真は、一階と二階に柔軟性のある連結材を介在させ、振動を揺れで解消しようという工法を模型で説明していました。この他に、柱と梁の間にダンパーを介在させ、振動をダンパーで吸収させる工法も多数展示されてました。建築基準法の改正により、リフォームにもこのような需要が多くなってきたようです。
2009年7月21日
2009年07月20日
●近くて遠い、プチ田舎でしょう。



都心に近い田舎に移住もあり。
移住者を募集するコーナーで面白かったのが秩父市が出店していた「ちかいなか秩父」のブースでした。他のブースが北海道、東北地方、岐阜などの東京から離れた場所に移住を勧めるのに対し、ここでは首都圏から1時間少々という近さを売り物にしていました。この位の距離であれば都心に通勤できないこともなく、大田舎でもなくてほどほどの田舎といえるかもしれません。このブースは秩父市と隣接する4町村との共同出店であり、それぞれの市町村が個別の移住支援をして定住者を募集してました。停年後の退職者を募集するよりも、現地で仕事をする比較的若い定住者を募集していたので、人口増と税収増を最終目標にしているのでしょう。「秩父に住んだとして、働くような場所はあるの?」と聞いたところ、「仕事を選ばなければ何とかありますよ」と回答してくれた。現状での有効求人倍率が0.38倍であることから、現地での就職は少々厳しいものがあるのではないかと思われます。
ブースで現地の説明をしていた人達は市役所か役場の公務員かと思ったら、地元に店を持つ建築会社、不動産会社、設計事務所の人達でした。移住したとしたら最初のご厄介になるのは官庁ではなく、住関係の人達なので田舎暮らしの説明も早いかもしれません。
2009年7月20日
●地方移住は魅力なはずなのですが。


定住者を増やしたいという現実は理解できますが。
過疎地で生活するのは大変なことです。
この見本市で目立ったのは、「ふるさと移住」のブースでした。要するに、都会に住んでいる人達、特に定年退職した人達、を地方に住んでもらうための誘致です。地方では人口が減少していき、税収も減少していくため、何とか定住してもらう人を増やすことに必死です。過疎化となれば町が高齢化となって沈滞してしまいます。なんとか市町村に住んでもらえる定年退職者を探しているようです。
一段目の写真は秋田県のブースであり、二段目の写真は北海道で分譲住宅を販売する民間会社のブースです。だが、移住するための場所を詳しく見て驚かされました。秋田県で情報提供している移住地は秋田市ではなく、鹿角市、仙北市、大潟村などの郊外なのです(岩手県との県境に近い)。また、民間会社が分譲している場所は函館市から40キロも離れた鹿部町なのでした。大変不便な場所ばかりです。不便な場所だから人口流出があり、それを補うために都会からの移住を勧めているのでしょう。緯度が高いため、夏は涼しくて住みやすいでしょうが、冬季は大変な寒さとなる場所です。この見本市に出店していて、定住者を募集している企業の方には失礼ですが、私にはとても住みたいとは思われません。誘致して一人でも多くの住人を増やさなければ市や町が破綻するのが見えているため、募集している自治体の方々にとっては必死なのでしょうが。
これとは別に、年中温かい石垣島では都会からの移住者が増えていて、移住に制限をしている自治体もあると聞いています。地域性によって停年後の移住者をどのように誘致するかの明暗が別れてしまったようです。
2009年7月20日
●地方自治体の収支決算報告です。


自治体の財務が詳細に判るものです。
もっと早く導入すべきであったかもしれません。
何やらソフトウエアを販売する会社のブースかな、と思って壁の表(二段目の写真)を覗いてみたらビックリ仰天。地方自治体の財政状況を説明した一覧表でした。この表では、モデルとなる地方自治体の財政状況を細かく分析してあり、現在のバランスシートが示されていて、地方自治体の中にはマイナスの指標もあるところもありました。この表にある地方自治体は、表では明示されていませんでしたが実際に存在する自治体を検証したもので本物なのだそうです。
私は知らなかったのですが、人口3万人以上の自治体では今年から総務省指定の様式による「公会計」によりバランスシートを作成しなければならなくなったのだそうです。今までは税収と資産だけを集計していて、どちらかと言えばどんぶり勘定だったので、隠れ借金や隠れ負債などが見つけにくいものだったそうです。その結果、財政赤字となって北海道の夕張市のように自治体が破産する最悪のできごとにまで発展していったのです。現在でも隠れ借金で赤字に転落する自治体も潜在的に多いといわれてます。
そこで、今年からは民間会社のような会計制度を自治体にも導入し、自治体のあらゆるデーターを入力し、財政状態が一目で判るようなバランスシートを公表しなければならなくなったのです。そのためのソフトがこのブースで展示されていて、自治体の財政が健全であるかどうかが一発で判るようになってます。こうなると、地方自治体の長(市長、町長など)もウカウカしておれず、借金返済の計画や支払いの削減などをしなければならなくなるようです。実際に、このようなソフトの導入は自治体の長よりも、地方議会からの突き上げによって導入することが多いようです。住民の方が自治体の財務内容や状況を早く知りたいからです。
2009年7月20日
●官民共同が出店する見本市です。




不況の中での企業誘致は?
「自治体総合フェア」に出掛けてきました。全国の自治体(県市町村)に関連のある見本市ということになるのですが、看板だけでは理解出来にくいものです。会場内に入ると判るのですが、自治体に設備やサービスを売り込みたい民間企業と、民間企業を誘致したい地方自治体にとが出店している見本市であり、官民がモザイク状にブースを構えていました。官民が相乗りする見本市も珍しいものでしょう。
二段目の写真は、市町村の役場などで使用するソフトウエアやシステムを販売する民間企業のブースであり、行政に必要なあらゆるソフトウエアを扱ってました。地方の自治体によっては予算や人材の関係からコンピューター化が遅れているところもあるようで、まだ参入の余地があるようです。しかし、総務省では自治体のIT化をクラウドコンピューターシステムにして、ソフトウエアを共通化する計画もあるようで、今までのようなパッケージ型ソフトが販売できるのも先が短いようです。
三段目、四段目の写真は、地方自治体が造成した工業団地へ企業を誘致するための自治体のブースです。千歳工業団地と茨城県開発公社がパンフレットを配付して説明していました。この他にも数十の自治体(市町が共同でブースを借りているところもあるので、総数はこのくらいになる)が企業を誘致していました。しかし、この不況の中で、新たに地方に工場を建設する民間会社は極めて稀ではないかとおもうのですが。そもそも、地方で工業団地を建設する主体は第三セクターが多く、隠れ赤字となっていて批判の対象になってきています。これから数年は苦戦するのではないでしょうか。
2009年7月20日