2005年03月21日
●取材で注意したこと
取材では社長から説明を受けることになる。
社長との面談では誤った情報を受けないように注意した。
取材では、商品開発については次のような順序で質問することにした。
①どのようなキッカケで隙間商品を開発することになったのか。
②隙間商品を開発して試作品を完成するまでの経緯はどのようなものであったか。
③試作品を完成するときの最重要な点はどこであったか。
④隙間商品を販売するためにはどのような行動をしたか。
⑤販売ではどの点が困難であったか。
⑥これからどんな商品を開発していくか。
この取材が終わったなら、会社についての質問をする。
⑦どのような理由で会社を興したか。或いは、先代から引き継いだか。
⑧隙間商品を製造するまではどのような仕事をしていたか。
⑨会社の経営ではどのような点で苦労してきたか。
⑩これからの経営計画や将来の夢はどのようなものか。
このような一連の質問と回答を行うことにより、隙間商品の開発と会社の経営内容が明らかになってくる。取材前に質問事項をメモ書きしておき、順番に質問することで必要事項を漏れなく聞き出すことができる。取材の最初の頃は手間取ったが、何回も取材を重ねていくうちに聞き取る要点が判るようになった。社長と始めて会って、その場の雰囲気や社長の個性に合わせて、質問事項や内容を適当に変えたりしていくこともできるようになってきた。
一つの会社について全ての話を聞き取るには、だいたい3時間前後の時間で完了する。これよりも長い時間をかけて聞き取りしても、それ以上は大した話は聞き取れない。また、社長の時間を拘束するにも限度があるため、3時間程度が取材に丁度良いと思われる。何日もかけて聞き取りしても、結果としては同じ程度の結論しか得られないであろう。この程度の時間が、質問を受ける社長も飽きがこなくて良いのではなかろうか。
3時間程度の面談であるが、社長が生きてきた人生の経路を聞き出すことができる。苦労人であった社長はその苦労してきた経過が、才覚のある社長はその才覚をどこで活用してきたか、などが手に取るように理解できる。雑誌掲載のための取材であることから、それぞれの社長はホラを吹くわけでもなく、淡々を人生を語ってくれる。そうした話を聞くことで、その社長自身の人格や個性を知ることが出来る。
ここで注意しなければならないのは、社長の解説がどの程度まで信憑性があるか、である。その会社の商品がオリジナルであるかどうか、市場占有率がどの程度であるか、売上高が本当であるかどうか、などである。往々にして、自社商品は拡大して解釈し易いものであり、ホラではないが間違った説明をする社長も見受けられる。このために、予め入手しておいた帝国データーバンクの企業情報が役に立つ。実は、取材前に企業情報を何度も読み込み、その会社の内部事情を頭に入れておくのである。社長の説明の内で、企業情報を大幅にかけ離れた事項が出てくると、『これは奇怪しいな』と警戒し、何度も同じ質問をすることにした。すると、社長の記憶違いであるか、社長自身がホラを吹いているのかが判別することができた。ホラを吹いている場合には、「これは注意した方がいいな」と心の中で考えつつも、その取材の最中では黙っている。後で、原稿を作成するときに修正すば良いからである。
誠実な性格の社長では、企業情報に極めて近い数値を回答してくれるが、中には売上高などを企業情報のデーターよりも水増しして話す社長もいる。雑誌に掲載された時に、世間に恰好良く見せようと企んでいたのであろう。そんな小細工は直ぐにバレることが判らない社長もいるようだ。取材で注意しなければならないのは、現実の数値が正しいかどうかである。社長の個人的な説明を真に受けて、誤った(ホラのついた)数値を雑誌に掲載したのでは、読者を騙すことになる。私の取材では、この点については細心の注意を払ったつもりである。
2005年3月21日
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