2005年03月06日

●取材先の発見方法

取材先であるニッチ企業は見本市で見つけた。
ニッチ企業を見つけるのは効率の悪い作業であった。

 見本市でニッチ企業を見つける手順について説明しよう。これは私が試行錯誤しながら考えた、最短時間で最適のニッチ企業を見つける方法である。他の人でも応用できるかどうか判らないが、多分ソックリは真似できないと思う。それは商品を見極めるための基礎知識や目的意識が異なるからである。もし、私と同じような行動をされる人がお見えになるのであれば、その人独自の調査方法を編み出されるのが最良かと提言します。
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 見本市の会場では、入口前にある来場者登録所で入場者カードを提出し、入場許可プレートを貰う。入場許可プレートには氏名、社名などが記載され、これを首から下げて入場する。このプレートさえあれば、一日会場に出入りすることができる。ここまでは通常の来場者と同じである。
 会場に入ったならば、場内の配置図を眺めてどのような順路で歩くかを検討する。広い会場は掘っ建て小屋のようなブースがあちこちに並べられていて、あたかも長屋のような配置になっている。4、5社のブースが一つの長屋となっていて(業界ではこれを『島』と呼んでいる)、長屋が等間隔に配置されている。上から見ると、あたかも京都の市街地のような区画割りなのであるが、必ずしも正確に区画割りされているのではない。所々には邪魔な設備があったり、直進できない配置となっていることがある。まず、配置図を眺めながらどの順路で歩くと、最短距離を歩いて数多くのブースを見学できるかを判断する。つまり、一筆書きのようにして全体の出展者と出会えることの順路を考える。
 頭に想定した順路で場内を歩き、各ブースに並べられた商品や見本を眺めていく。そのなかで、テレビや新聞などで広告されているような周知の企業の前は素通りする。著名な企業では隙間商品を製造していることはないからだ。ブースの中に、今まで見たことの無いような商品や珍しい商品が並べられているのを見つけたなら、少し離れた位置でそれを観察する。数秒眺めていると、その商品が隙間商品であるかどうか大体判別できる(判別できるまでに1年以上の修行が必要だが)。取材できるような商品であるならば、ブースに入っり、手に取ってじっくりと眺めてみる。ブースにいる係員は商談のために待機しているのであり、商品を勝手に触ろうが持とうが文句は絶対に言わない。むしろ、商品に関心を持ってくれたことに感謝しているはずである。商品について疑問があれば、ドンドン係員に質問してみる。年間生産台数、売上高、市場占有率など、聞き出したいことは尋ねてみる。回答の感触で、それが隙間商品としての価値が認められるのであれば、やんわりと会社の内情を探ってみる。創業年数、社員数、支店数などである。小さな会社では、社長や専務あたりが率先してブースに待機していることが多いため、かなり突っ込んだ質問でも受け答えしてくれるため、期待しているような情報を得られる。こうして、商品を観察した判断と説明員からの企業情報の二つから、取材するに相応しい企業であるかどうかを判断する。取材の見込みが立ったなら、カタログなどの紙資料はなるべく多くを頂いてくる。
 見本市の場内を回りながら、このような手順を繰り返すことで取材先を見つけることができる。しかし、見本市に出展している企業であっても、全ての企業が取材対象となるのではない。前回に説明した条件に該当する企業でなければ取材先とはならない。今までの私の体験からすれば、二、三百社が出展している見本市で、取材先になりそうな企業は1、2社であった。数百社が出展している見本市であっても、全く取材先が見つからないこともあり、これは運によらなければならない。
 このように、足で歩いて実際に見本市に出掛け、取材先を見つけるのは原始的な方法である。運良く会場で取材先を見つけることができれば良いが、運悪く見つけることができなかった場合は一日が全て無駄になってしまう。マスコミとしては一番効率の悪い取材先の探し方なのである。この効率の悪い方法を実際に行ったのが私であった。
2005年3月6日

Posted by hibi at 2005年03月06日 22:57
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