2005年02月25日
●取材先の条件を決めた
企業取材では取材先を決めることが大切である。
マスコミ職業人のように安易なことはせず、独自の基準で取材企業の条件を決めた。
私の企画した『中小零細企業で特異な商品を製造・販売している企業の商品開発と社長の経営哲学』を取材する案は、平成10年(1998年)夏頃に採用された。翌年平成11年1月より、月刊誌『φ(ファイ)』に連載できることになった。
このため、取材先として最適な企業を見つける必要性が発生してきた。雑誌記者などのように、日常業務として取材を取り扱っている人達は、取材先を見つける作業は極めて簡単な方法で行っている。過去に新聞、雑誌、テレビなどで取り上げられた企業の内で、一番都合の良さそうな企業を取材先に決めているのだ。最近ではインターネットで特定の単語を設定して検索し、マッチングした情報により取材先を決めているようだ。また、企業からの売り込みにより、毎月多くの資料が郵送されてくるため、その中から適当な企業を選ぶこともある。
取材先を探すこと、取材先を決める作業は最も楽な方法で行っているのが実情である。要するに手抜きであり、マスコミとして自己の足で社会を探ることまではしていないのである。雑誌記者達の多くは、他社の雑誌をペラペラと捲ったり、新聞のスクラップの中から取材先を引き出しているのである。書店で販売されている雑誌を良く観察すると判るのだが、同じ企業を複数の雑誌社が記事にしていることを見かける。これは、その時の時流に合わせて取材し易い企業に多くの雑誌社が集中し、同じような傾向の記事を別々に掲載しているからである。どの雑誌を見ても、同じ企業が同じような説明で解説されているのにウンザリすることがある。それは、記者の情報収集の手抜きから発生したものである。
目立たない企業を拾い上げ、それを成長させようとするマスコミ魂を持たず、ただ無難な内容の記事しか掲載できない記者が多いのである。関東圏には、編集者、ライターを生業としている人達が約3万人いると言われる。それらの殆どは自己の氏名で単行本を発刊できるまでの実力を育成できず、日々の生活のために締切りに追われた人生を終えるのである。その原因は、取材に時間と労力を使わずに安易な方法でお茶を濁しているからである。
そんなマスコミの内情を知っているため、私の中小企業取材の連載では次の条件を課した。
①実際に商品を手に取ってみて、納得できるものである。
②事前に社長と会話して、人柄、経歴などが良好である。
③今までにマスコミで取り上げられた体験が無いこと。
④業界でのトップ企業か、オンリーワン企業である。
⑤企業の経歴が10年以上あって、黒字であること。
この条件に合致しない企業の取材は絶対にしないことにした。単純なようであるが、実はこれは大変困難なハードルなのである。こんな条件に当てはまる企業は滅多に出会わないからである。ここから私の第一の苦難が始まったのである。
2005年2月24日
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